「なかなか人と会えない日々が続いたコロナ禍を経て、
もう一度 大切な仲間たちと楽しみ語り合う時間を作りたい」
そんな想いから立ち上がったプロジェクトに設計として参加しました。
アートの町として昔からアーティストが集まる御代田町に建つ一棟貸の別荘です。
プロジェクトのメンバーは、青春時代がコロナと共にあったZ世代のメンバーと、
建築・内装・インテリアのプロが集まりました。
大切な人や仲間とのコミュニケーション、そして月とアートがコンセプトの貸別荘で
1階がチル・スロウ=お落ち着いて語り合う空間
2階がハイ=食事を楽しみながら盛り上がる空間
とフロアによってイメージが変わります。
私はオーナー様と一緒に土地探しから関わりました。
候補の土地の中からこの地に決まったときのこと、
コンセプトにこめられた想いを聴いたこと、
ミーティング用に作った35坪のたたきプランから始まり、プランニングを重ねたこと、
現場で大工さんはじめ職人さん達の配慮がとてもありがたく、嬉しかったこと・・・
たくさんのプロセスを重ねてきました。
建築的な制限や限られた予算の中で、オーナー様やプロジェクトメンバーの意見をいかに反映していくか、
そして着工中は現場の職人さんとプロジェクトを繋ぐ橋渡し役をすることが設計としての重要な役割でした。
完成後は、プロジェクトメンバーと一緒にBBQで盛り上がり、
1階のロビーでワインを片手にZ世代の若いメンバーと80年代の曲で楽しみました。
そして自分が設計したところに宿泊するのはとてもワクワクしましたし、
朝に入ったお風呂から絶景を望んだ時は心の中でガッツポーズ!でした。
貴重な経験と想いがたくさん詰まったプロジェクトとなりました。
無事竣工、オープンとなりましたが、ツキミチルはこれから様々な企画をしていくそうです。
これからのツキミチルの展開を楽しみにしています。
都会暮らしのご夫婦とワンちゃんが『自然の中でパワーチャージできる空間』がコンセプトの別荘。
夏だけでなく冬も快適に過ごせることはもちろん、
ご家族やお友達も気軽に集まれるようにしたい、というご要望でした。
ポイントの一つが、段差です。
リビング部分は床を400mm下げて、LDK繋がりの和室は床を200mm上げています。
こうすることでそれぞれのエリアのゾーニングをしながらも座った時の目線の高さを合わせることが出来、集まった人たちに心地よい繋がりが生まれます。
段差のある家が憧れだったというご夫婦にも、とても喜んでいただけました。
また、ワンちゃんとの過ごしやすさにこだわったのもポイントです。
メインの床材はワンちゃんの足に優しいコルクを使用し、
和室で採用したボロン畳は水分が染み込みにくいので、トイレの失敗も気になりません。
間取りも、お庭遊びやお散歩帰りに足を洗ってお家に入れる動線で設計しています。
夏には青々とした木々で納涼を感じられ、
冬は降り積もる雪で白銀の世界を感じられる軽井沢。
南側には広々としたウッドデッキと自然を眺められる大きな窓を設け、
お庭だけでなく建物の中からも軽井沢の四季を感じられます。
都会とは違った良さのある軽井沢の大自然に囲まれて、癒されてリラックスできる
英気を養うひとときを過ごしてもらえると嬉しいです。